直葬
「直葬」という言葉を初めて目にしました。
今日2月1日発行の毎日日新聞の中の「暮らしの中の宗教」にとりあげられていた、葬儀のスタイルのことです。
新聞記事によれば、
「死亡が確認された病院から火葬場に遺体を直接運び、死後24時間経過後、火葬する」
死亡場所から火葬場へ直行する仕方のことを「直葬」というのだそうです。
実はいままで私もそのような形式になんどかたちあったことがありました。病院の霊安室で、お葬式をしたこともあります。なくなっていらっしゃるその場所で棺に納める前にお葬式をさせてもらったこともあります。ですが、どちらかといえば、それらは緊急避難的な葬儀であり、イレギュラーな形式でした。そして「直葬」という表現を使うことがなかった、いや言葉すらなかったので、このような名称がつくほど一般的になっているのかということに驚きととまどいをかくせません。
記事の中だと「予想以上に直葬を望む遺族が増えている。葬儀社としては収益が少ないため歓迎できない傾向だが、今後5年以内に依頼件数の3割以上は直葬になるだろう」と、述べられています。
最近、名古屋市の無宗教葬についてすこし調べたことがあります。実感として全体の5パーセントほどかなという印象でした。同時期に横浜では20パーセントになんなんとしているという報告を読みました。この無宗教葬はキリストも仏教でもない、お別れの会といった形式で、参列者を大勢招くこともあります。一方で身内だけでおくるけれども宗教者をよんで行う「家族葬」というのもあります。前者は宗教へのアンチテーゼであり、後者は経済へのチャレンジでした。しかしいずれも、死者を特定の場所に安置し、そこで皆で忍び、泣き、笑い、ひとときを共有したいという意識にあふれたものです。
ついに曲がり角に来てしまったのか・・という思いがあります。昨年、名古屋市内のある葬儀会社さんが葬儀式告別式もすべてなくして「火葬場でのおまいり」だけに特化したプランをHPで発表していたのに驚いていた私としては、くるべきものがきたという感じです。
冒頭のお葬式も、通常のお葬式以上に気を遣い、気が張ったお葬式でした。しかしそこに居合わせたすべての人のすがるようなまなざしが忘れられません。わずか数時間でしたが、印象的なお葬式でした。
しかし、・・・・葬式仏教にもなれない仏教ですか・・・。
いやいや、いかに語るかが大事になっていきますね。いっそう襟を正さなくては。これからの連載が楽しみです。
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コメント
先日、身内を送ったばかりなので感じたことを少し。
死をまのあたりにしたとき、悲しみと戸惑いとがありました。
しかし、まず枕経をあげていただき一連のセレモニーを追っていくに従い
その死をだんだんと受け止めていくことが出来ました。
子供たちも、初めての身内の死に動揺もあったことでしょう。
火葬場で真っ白になったお骨を見たときはショックだったと思います。
これも大人のまねをしながら手を合わせ、なむなむと言ってるだけでも自分たちの中で納得していったと思います。
私自身、それほど信心深いわけでもありません。でも型とでも言うのでしょうか、当たり前のことをしてあげることができた、していただいたという気持ちで故人の冥福を祈るというより、自分や残された家族が救われた気がしました。
いろいろな方とお話をさせていただいたなかで、お通夜の際、式場にご遺体を残したまま明日又来ますと家族が誰も残らず家に帰ってしまったという話も聞きました。
こんな話や、直葬などはいささか理解に苦しみます。
人間が古いのなら、私は古いままでいいです。
このような方々がいらっしゃるのはしょうがない事かもしれません。
来るべきものが来ようが来まいが私は最低限、自分の子供に人としての常識を今回教えてあげることが出来たと思っています。
投稿 屁無頼 | 2007年2月 3日 (土) 16:16
屁無頼さん こんにちわ
私は、葬儀の現場に携わる者として、葬儀には赤心の心で当たりたいと考えています。
でも残念ですが、いつもいつも大勢の人に涙で送ってもらうお別ればかりではありません。
枕経の場で、喪主に怒って帰ろうとしたことも一度や二度ではありません。通夜の場で、参列者に注意したことも数え切れません。苦いものをかみしめて葬儀会館をあとにしたこともあります。
しかしこれは結局、亡くなられたその人の生き様の表れであり、残された人の価値観でしかないのではないでしょうか。
同時に、なんであなたがここまでしなければならないのですか?と涙がとまらなくなるようないい体験もさせていただきました。
人は生死を超えて大きくなれるんだなあといつも考えています。
屁無頼さんのお子さんも大きくなっていくんですね。
投稿 かんえ | 2007年2月 3日 (土) 20:02